母指MP尺側側副靭帯損傷
- 親指のつけ根(MP関節)が腫れている、押すと痛む
- ボールを握ったり、ペットボトルのフタを開けると痛む
- 親指を横に広げたときにグラグラした不安定感がある
- 怪我をしてから握力が落ちた
- 痛みが続いて家事や育児、仕事に支障を感じている
このような症状がある方は、「母指MP尺側側副靭帯損傷(通称:スキーヤーズサム)」の可能性があります。早期の対処が重要なため、放置せずに正しいケアを受けましょう。
母指MP尺側側副靭帯損傷とは|桂東洋鍼灸整骨院
「母指MP尺側側副靭帯損傷」とは、親指の付け根にあるMP関節(中手指節関節)の内側(尺側)にある靭帯が損傷した状態をいいます。
この靭帯は、親指の安定性を保つためにとても重要な役割を果たしています。とくに握る、つまむ、ひねるなどの動作に関与しており、損傷すると日常動作に大きな支障が出ることがあります。
この損傷は「スキーヤーズサム(Skier’s Thumb)」や「ゲームキーパーズサム」とも呼ばれ、スキーでの転倒時やスポーツ中の接触、あるいは日常生活での強い外力により発生することがあります。
母指MP尺側側副靭帯損傷の原因とは|桂東洋鍼灸整骨院
主な原因
- 転倒時に親指を反らせた(特にスキーや自転車)
- ボールやラケットを強く握った際の衝撃
- 手をついて転んだときに親指を外に開いてしまった
- 長年の使用による靭帯の劣化・繰り返しの負荷
リスク要因
- スポーツをしている方(スキー、バスケット、バレーボールなど)
- 手をよく使う職業の方(美容師、調理師、介護士など)
- 小さなお子様を抱っこすることが多い育児中の方
放っておくとどうなる?
靭帯損傷を放置してしまうと、以下のような問題が起こることがあります:
- 関節の不安定感が慢性化し、再発しやすくなる
- 関節をかばうことで他の部位(手首・肘・肩)に負担がかかる
- 親指の力が弱まり、握力やつまみ動作の低下につながる
- ひどい場合は靭帯が断裂し手術が必要になることも
早期に適切なケアを受けることで、回復を早め、日常生活への支障を最小限に抑えることができます。
母指MP尺側側副靭帯損傷の治療法とは|桂東洋鍼灸整骨院
当院では、**「再発させない」+「早期回復」**を目指して、以下のような施術を行っています。
✅ 徒手検査での状態把握
まずは靭帯の状態や腫れ、関節の不安定性を評価します。必要に応じて医療機関と連携し、画像検査(X線やMRI)もご案内可能です。
✅ 炎症の鎮静と修復を促す物理療法
患部の炎症が強い初期には、アイシング、超音波、ハイボルテージ、微弱電流などの物理療法を使用し、痛みや腫れを軽減します。
✅ テーピングや固定処置で安定化
関節の安定を保ちつつ、日常生活が可能になるようテーピングや専用のサポーターでサポートします。固定は回復の段階に応じて調整します。
✅ 鍼灸による自然治癒力の活性化
慢性化した痛みや回復が遅れている場合は、鍼灸施術で血流を促進し、組織の修復力を高めるアプローチも有効です。
✅ 関節の動き・握力回復のためのリハビリ
痛みが落ち着いてきた段階で、可動域訓練や筋力トレーニングも取り入れます。再発防止のための使い方指導も行っています。
まとめ|桂東洋鍼灸整骨院
実際の患者様の声
「子どもを抱っこしていて転倒し、親指のつけ根がズキズキと痛みました。こちらでしっかり状態を見ていただき、固定と治療を続けたおかげで、今は違和感なく家事も育児もできています。本当に助かりました!」(30代・女性)
「スキー中に転んで親指を突き指のように痛めました。最初は湿布だけで様子を見ていましたが、痛みが引かず受診。しっかりと固定してもらい、超音波の治療も受けながら順調に回復しました。」(40代・男性)
よくある質問(Q&A)
Q1. 痛みはあるけど、少し動かせます。受診すべきですか?
- はい、受診をおすすめします。
靭帯損傷は軽度でも放置すると不安定性が残る場合があります。早期に状態を確認し、必要な処置をすることで早く回復できます。
Q2. テーピングやサポーターは自分でしてもいいですか?
- 応急処置としては有効ですが、自己流の固定は悪化させるリスクもあります。
適切な角度や固定強度の判断が大切なので、一度専門家に見てもらうのが安心です。
Q3. 手術が必要になることはありますか?
- 靭帯の完全断裂や関節の高度な不安定性がある場合は、医療機関での手術が検討されます。
しかし、早期に整骨院での保存療法を開始することで、多くの方が手術を回避されています。
Q4. 子どもでもこの症状になりますか?
- 稀ですが、小児や学生のスポーツ中のケガでも起こることがあります。
特にラケット競技や柔道などで、親指を反らされるような動作が原因となることがあります。
Q5. 完全に治るまでどれくらいかかりますか?
- 症状の程度によりますが、軽度なら2〜4週間程度、重度であれば8週間以上かかることもあります。
早期の固定と適切な施術で回復期間を短縮することが可能です。
まとめ
親指のつけ根の痛みや違和感は、日常生活の質に大きく影響します。「そのうち治るだろう」と放置していると、痛みが長引いたり、他の部位に負担がかかってしまうことも。母指MP尺側側副靭帯損傷は、早期の対応が回復のカギとなります。
少しでも違和感を感じたら、お早めにご相談ください。私たちは、患者様一人ひとりの状態に合わせた施術とサポートで、日常生活への早期復帰をお手伝いします。